きっとそれが糧になる

SixTONESとか嵐について

智担、活動休止後の世界で突然松村北斗くんに沼落ちした話

SixTONES結成6周年おめでとう!

 

私はもともと2008年頃から嵐の大野くんのファンをしていて、他Gは全く通ってきませんでした。

でも、嵐が活動休止に入った今年の2月、突如としてSixTONES松村北斗くんを好きになりました。実に13年ぶりに自担が増えて、自分でもびっくりです。

 

6周年を機に沼落ち漫画が流行っているようで、そんな私の経緯も記録に残しておきたいと思ったのですが、私には残念ながら漫画を生成する画力がないので文章にしたためてみました。

出来るだけ自分の気持ちの動きを細かく書こうとしたら、長大なポエムと化してしまった。

そして、恐らくこのムーブメントに乗っている方々の中で最も歴が短いのではないか、というレベルの新規です。2021年2月からなので、ようやくファン歴3ヶ月くらい。なので、勘違いや解釈違い等あったら大変申し訳ございません。

…と言い訳を並べておきましたので、それではいきましょう〜。

 


 

私はもともと2008年頃から嵐のファンで、ずっと大野くんが好きだった。もちろん今でも。

 

嵐との出会いのきっかけは、元を辿ると志村どうぶつ園だった。

私が小学校低学年の頃に志村どうぶつ園の放送が始まり、始まった直後からほとんど毎週観ていた。

なので相葉くんのことも結構昔から認識してはいたが、"カンガルーと戦っている面白い人"という印象しかなく、彼の本業がアイドルであることも全く知らなかった。

漢字を満足に読めるようになった頃、番組冒頭に出てくる「相葉雅紀(嵐)」というテロップを見て、母親に「嵐ってなに?」と訊いた記憶がある。母親には「そういうグループ名だよ」と返答され、私はよく理解しないまま、それ以上深掘りすることもなく「ふーん」と納得した素振りで会話を終わらせた。

ただ、振り返ると、その当時から相葉くんの顔はかっこいいと思っていたし、動物と戦う姿は面白いし、うっすら好きではあったと思う。

 

嵐を認識したのは、Love so sweetの頃だった。動物と戦っている相葉くんは歌を歌うこともできて、嵐という名前の5人組の中にいることを初めて知った。そして、テレビで嵐を見かけるたび、相葉くんをうっすらと眺めていた。 

嵐はラブソー、Happiness等を経て、しむどう放送開始時(2004年)と比べてもどんどん階段を駆け上がり、テレビで見かける機会も圧倒的に増えていた。『ひみつの嵐ちゃん!』も始まり、なんとなく嵐って面白いかも、好きかも、と気にかけ始めたりした。友達どうしで「嵐の中で誰が好き?」と聞き合うのも日常になり、私はなんとなく「相葉くんかな〜!」と答えていた。

 

そんなゆる〜い相葉担とも言えないぐらいの私が一気に智くんの沼にハマったきっかけは、『truth』の歌声だった。

正直それまで嵐を眺めていても大野智という人物は1番わけがわからない地味な人としか思っていなかったのだが、歌声を聴いた瞬間本当に衝撃を受けた。あの変で地味な人からこの歌声が?!と。

そして、世の中に歌の上手い人はたくさんいるけれど、私はなによりも彼の透明な声に惹かれた。

それから(当時は無法地帯だった)YouTubeを漁り、ダンスにも衝撃を受けた。あの"変で地味な人"は、ステージに立つと豹変する人だった。

めっっっっちゃくちゃかっこいい。

大野くんのことが頭を離れなくなった。

こうして私のジャニオタ人生、嵐担人生は幕を開けた。

 

ジャニーズのオタクの中にもDD ・事務所担寄りの人、単推し気味の人、現場に命をかけるタイプ、在宅派など色々なスタンスがある。私は基本的には担当Gにしか興味がないタイプで、他Gのことは全く嫌いではなかったが、特にこれといって関心を持つこともなかった。もちろん非オタの一般人よりは知っているけど、顔と名前と代表曲、自担と仲がいいかどうか分かるぐらい。

智くんを好きになってから、嵐を取り巻く環境は10周年バブルやものすごいペースでのリリース、かたや週刊誌報道等々を経て目まぐるしく進んでいった。その途中でフェードアウトしたり担降りしたりする人もちらほらと見かけたけれど、私の気持ちは全く揺らぐことなく素直に智担を続けていた。

 

 

それから11年が経ち、2019年1月27日。

 ニュース速報が流れ、FCメールが来て、記者会見があった。

 

本当に立ち直れなかったのと同時に、心のどこかでは"答え合わせ"をされたと思う自分もいた。 

彼の雰囲気、そして何よりもスケジュールの入れ方に違和感を覚えなかった智担はいないと思う。色々な可能性が頭によぎって、いやいや違う、と振り払おうとしていた。

 

でも、彼は2年後に身を引くと決めていた。

それを私自身に納得させる過程で、智くんの考え方や人間性は私の気づかないほど深いところまで染み込んでいたことに気付かされた。なにしろ小学校高学年から高校、大学に至るまで推し続けた存在だから、その影響は半端ではなかった。

そしてなによりも、私は大野智という人を尊敬している。

彼の溢れる才能(彼自身は才能といわれるのを嫌うけれど)、考え方、価値観を追い続けてきたし、彼の自由な生き方が大好きだ。私のなかに智くんの言葉がたくさん溶けこんで、境界線をなくしている。

そんな自分に気付かされて、智くんという存在の大きさを改めて思った。そして、2年後の世界を憂いては辛くなった。嵐が、智くんがいなくなった世界で、私は何に寄りかかって生きていけばいいのだろう。

後にも先にも智くんのような存在は現れないし、つくることも出来ないとしか思えなかった。それに、他の誰かに大野智を投影して好きになるというのも、また失礼なことだと思った。他の人には他の人の良さがあって、その人自身を好きになるべきであって、いなくなる自担の影を勝手に重ねるというのは失礼だ。

 

一方で、これから全く別の"好き"を見つけられれば、どんなに幸せだろうとも思った。全く違う対象に、全く違う"好き"を見つけられれば。そんな存在がどこかからフラッと現れてくれたらな、とぼんやり考えたけど、そんなに都合の良い話はなかった。 

心なしか、以前よりも他GやJr.に意識を向けるようになった。時々気休めのようにJr.チャンネルを見たりもした。みんなキラキラして素敵だったけど、結局のところ推しは見つからなかった。そりゃそうだ、推しって血眼になって探したら見つかるものではない。ただ、漠然と「推しを見つけたい」という気持ちだけが心のどこかに居座っていた。

 

結局のところ、その気持ちは成就することなく2年間が過ぎてしまった。

 

2020年12月31日を迎えた。

「いつかまた、人のために」と語る彼の穏やかな笑顔を見送った。

これで終わりだ、さようなら、ありがとう。

 

私は大野くんのことが大好きだから、彼のことを見たいとは勿論思うけれども、それと同時に彼には彼の望む道で幸せに生きてほしいと願っている。だから、ファンに2年間の時間をくれた彼に心から感謝していて、そのあいだに私は私自身をそれなりに納得させることができていたつもりだった。

でも年が明けてからは無性に寂しくて、嵐の曲を全く聴けなくなった。

正月三ヶ日ぐらいを喪失感とともに過ごし、それから日常生活を送ることでふわりと意識から遠ざけようと試みた。

  

そうするうちに、1ヶ月が経った。

私は、智くんの周辺から時々ほんの少しだけ語られる今の彼を頼りにしていた。

智くんを慕ってくれている、林翔太くんという後輩がいる。林くんは活動休止後にも智くんの話をちょくちょくしてくれていて、2月初頭に発売された「CHEER」という雑誌のインタビューでも智くんの話題が出ていると小耳に挟んだ。

一目見たくて、本屋で「CHEER」を手に取った。 

CHEER Vol.6 (TJMOOK)

CHEER Vol.6 (TJMOOK)

  • 発売日: 2021/02/01
  • メディア: 大型本
 

 

その表紙には白っぽい布の後ろからこちらを覗き込む人が写っていて、「松村北斗」「SixTONES」と書いてあった。

 

私は正直なところ、松村北斗という人物に対してこれといったイメージを持っていなかった。ああなんか名前は聞いたことあるけど……結構昔からいるよね?SixTONES……にいるんだ、ふーん。そのぐらい。

そんな感じでぼやーっと視界に入っただけなのに、なぜか、なんとなく、これは良い写真だと思った。

特に顔のアップでもなく、むしろ目元は長い前髪で半分隠れてしまっている。でもその隙間からのぞく視線と目が合って、一瞬意識を奪われたような気がした。単にかっこいいというより、いや顔立ちは整っているのだけど、それ以上に彼が醸す雰囲気に呑まれるような、不思議な感覚を覚えた。

 

そして、私はこの人と何かの縁があるのかもしれない、という輪郭のない直感が浮かんだ。

 

…けれど、同時に自制心のようなものも立ちこめて、それ以上に深く考えるのをやめ、林くんのページだけをパラパラと眺めてその場を立ち去った。

 

それから数日後、YouTubeの関連動画に「僕が僕じゃないみたいだ」が出てきた。

松村北斗の姿を無意識に覚えていたのか、単純にジャニーズの楽曲には興味があるからか、どちらでもあったと思うけれど、とりあえず私はその動画をクリックした。

 

少し聴いて、シンプルに良い曲だと思った。好きな曲調だった。

そのまま聴いていると、Cメロで誰かがずっと歌っていた。こんなに長いソロパートもあるんだ。京本くんの声はイミテーションレインで印象的だったからなんとなくわかるけど、これは京本くんじゃなさそう。でもこの人、綺麗だ。なかでも、

それが本当の僕だ きっと

と高く揺れて歌う声が透明で綺麗で、あ、この人の歌声好きだ、と思った。

誰が歌っているんだろう。

画面に目を向けて、巻き戻してもう一度聴いた。

 

松村北斗だった。

 

数日前、本屋での記憶がはっきりと甦った。

……私、もしかして北斗くんに呼ばれてる?

 

続いて、「NEW ERA」「NAVIGATOR」のDance Practiceを見た。

Dance Practiceは、多分今までにも見たことがあったと思う。でも、改めて北斗くんに注目して見てみると、彼の踊り方がめちゃくちゃ好みであることに気付いた。

外見から受ける印象よりずっとダイナミックで、しなやかで、手先が綺麗。

削ぎ落とされた美しさ、という言葉がしっくりくる大野くんとは方向性が違うけれど、どちらもなんとなく彼ら自身の思う「美しさ」を目指しているように思えた。

 

それから、YTFF2018を見た。

え、よくわかんないけどとりあえず凄い、ヤバい、ステージ上の北斗くんバッチバチにかましてる、腰ヤバ、目つき凄い、気迫が凄い、え、めっっっっちゃめちゃかっこいい!!

頭から離れなくなった。

  

一応12年もジャニーズ事務所所属のアイドルを応援していたのに、私はSixTONESのことを何も知らなかった。昔のこと、今の仕事、片っ端から調べた。北斗くんが「CHEER」の表紙を飾っていたのは、『ライアー×ライアー』という映画に主演するからだと知った。あの時棚に戻して帰った「CHEER」をもう一度探しに行って、そして他にもたくさんの雑誌をレジに並べた。気付いたら『ライアー×ライアー』の舞台挨拶中継付きチケットを購入し、「僕が僕じゃないみたいだ」を全形態手元に置いていた。

 

あの日から2年間、探しても探しても見つからなかった気持ちが、ここにあった。

 


 

しばらく経って、SixTONESは全員Johnny's webで個人連載を持っていることを知った。オトノハとEnjoyのために継続していたJwebを開き、初めて「SixTONES」を押して、「北斗學園」を押した。

北斗くんが結構な高頻度で更新していることに驚き、そして彼の文章の独特なリズムと言葉遣いが小気味よく響いた。

 

さっと過去の更新を読んでいると、『ライアー×ライアー』関連の雑誌ラッシュについて書かれている回があった。

彼は、"期待せずに自分を撮りにくる方もいるから応援してくれている人たちを背負ってバトルしてる、全勝したつもりだから!(大意)"というようなことを書いていた。

びっくりした。そんな気合を込めて写っていたなんて。なんだか、「CHEER」の彼と目が合って心が揺れた私を見透かされたような気持ちになった。私はきっと紙面から溢れるその気概に心を掴まれていたのかもな、と勝手に納得してしまった。北斗くん、その勝利の成果はここに1人いるよ。

 


 

こうして振り返ると、智くんのことも北斗くんのことも、好きになった明確なきっかけは歌声とパフォーマンスだ。2人とも、落ち着いてすこし高くて、艶のある声でとても素敵。そして、ひとたびステージに立つと本気の目でバチバチかましてくれる。

ただ、そこから2人に芽生えた「自担」としての気持ちは、まったく違うものだと思っている。

 

智くんはもう、人生の先生のような存在だと思う。 十数年をかけて私の中に染み込んだ智くんのことばや考え方は、しっかりと根を張って、私を動かしている。

 

北斗くんは…たぶん、私は言葉通りの意味で北斗くんの「ファン」だ。

私自身は北斗くんとは全く違うタイプの人間だ。私は大変のんびりしたマイペースな性格で、そんなに働きたくもないし芯が熱くもないし、スケジュールがすかすかでも特に気にならない。そんな感じで生来の性質が違いすぎるから、彼のようになりたいとはあまり思わない。

 

でもそれがいい。すこし距離をとって、アイドルとしての北斗くんを応援することが今はとても楽しい。メディアを通して多方面にわたる彼の頑張りを見られることが嬉しいし、分かりやすいようで分かりにくい、分かりにくいようで分かりやすい彼の内面を少しずつ想像するのも楽しい。SixTONESがもっともっと大きくなるように、北斗くんの活躍の幅がもっともっと広がるように、微力でも後押しできればいいな、と思っている。

 

 

北斗くんは智くんの代わりではないし、後釜でもないし、穴埋めでもない。智くんが姿を消した寂しさは、別の誰かが埋めるものではない。

でも、すこし違う方向に視線を向けてみたら、そこにも明るく手招きする6人がいた。

楽しそうな姿を少しだけ遠くから眺めて、そして一緒に歩きはじめた。

 

 

2年後の世界を憂いていた私へ、2021年は捨てたもんじゃなかったよ。

 

 

SixTONES結成6周年おめでとう! 

これからも陰ながら応援させてね。